CAD レイヤを理解しよう!その1
多くのCAD(キャド)にはレイヤの概念というものがあります。 これは透明な1枚の紙に線を引き、また別の1枚に線を引き、また別の1枚に 文字を書き、といったようにグループごと作図し、その透明な紙を重ねることで 1枚の図面が出来上がっていきます。 私は建築施工図の業務をしているのですが、以前、設計図書をデータでいた だいたときに全くこのレイヤの意味が分かっておられない設計士さんがいて、 全部の線や文字が1つのレイヤに書かれていました。 設計図書データから施工図を作成する私としては、基準線から躯体線から 何から何まで1から書く必要が生じ大変だったことを今でも覚えています。 これは単に私にとって大変だっただけでなく、設計図を描かれる際の設計士 さんも大変だったと思います。 なぜなら、例えば1階平面図が出来上がり2階平面図を描くとき、通常は1階 のデータを使用して作業するのが普通です。 しかし、全部の線や文字が1つのレイヤに書かれてしまった場合、1階と2階の 相違する線、文字を全て消さなければならないのです。 よってCADのレイヤの意味・概念を理解することは非常に重要なのです。